株式会社チャレナジー 代表取締役CEO 清水 敦史さんが描く未来
日本のエネルギー自給率は諸外国に比べて著しく低い数値となっています。3.11の時の福島原発事故も相まって、原子力発電所の風当たりも非常に強くなり、主な発電手法は化石燃料を用いた火力発電となっています。その火力発電等に使う化石燃料の石油コンビナートも3.11の際は大きな被害を受けました。そういった日本のエネルギー問題について立ち向かい、日本をエネルギー大国にすべく立ち上がった人がいます。今回は株式会社チャレナジー代表取締役CEOの清水敦史さんについて紹介します。
清水さんの経歴
清水さんは1979年岡山県にお生まれになりました。子供のころは母子家庭に育ち、非常に貧しい生活をされていたようです。周りの子供たちがファミコンを買い与えられている中で、自分は野山を駆け巡る遊びをしていたようで、その頃に自分で遊ぶ物を自ら作る事がご自身のアイデンティティだったのだとか。
持ち前のハングリー精神で高専から東大大学院への編入を実現し、東京大学大学院修士課程を修了後、2005年に株式会社キーエンスに入社。FA機器(工場自動化用の機器)の研究開発に従事されます。そして、誰もが忘れもしない2011年3月11日に起こった東日本大震災の時。福島原発から白煙が上がるのを見てから、少年のころ「エジソンになりたい」という夢を抱いていた清水さんは、原発に代替されるエネルギー供給システムをつくるという使命にかられます。様々な再生可能エネルギーから清水さんが選んだ発電システムは、日本人にとって非常に身近で非常に恐ろしい自然災害、台風を利用した風力発電でした。
3.11の後、清水さんは独力で「垂直軸型マグナス式風力発電機」を開発し、2014年3月の第1回テックプラングランプリ最優秀賞を受賞されたのち、同年10月に株式会社チャレナジーを創業されています。「垂直軸型マグナス式風力発電機」は、「マグナス効果」という物理現象を利用したプロペラのない発電機で、暴風だろうが風向が乱れようが安定して発電できる特徴があります。そのことから「台風発電」の異名も付いたが、もちろん台風でなくても発電できるそうです。この新しい技術に注目する企業も多く、設備と電力を利用した発電以外の派生事業も始まろうとしています。
まとめ
清水さんたちの挑戦は始まったばかり。これまでは国内のエネルギーの多くを輸入の化石燃料に依存してきた日本ですが、日本の特融な地形や天候を逆手にとって、それをエネルギーに変える企業が数多く輩出されれば、日本のエネルギー事情のパラダイムシフトを起こすこともできるでしょう。今後の清水さんたちの活躍が注目されます。
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