ティエムファクトリ株式会社代表取締役社長 山地正洋が開発した素材生産方法がやばい件

皆さんは”エアロゲル”という素材をご存じですか?これは地球上の固体の中で最も軽く、最も屈折率が低く、最も断熱性能の高い素材であり、1931年にスティーブン・スキラーという人物によって開発された素材です。「空気を固体にしたもの」「凍った煙」などと称されるように、エアロゲルはその90%以上が空気でできています。1990年代にNASAが実用化に成功しましたが、それから30年近く経った今でもエアロゲルは一般市場に出回っておりません。これはエアロゲルが超臨界乾燥装置という非常に高価な装置を使用しなければ作れないからという理由から来ています。これまで世界で数十社のエアロゲルメーカーが設立されましたが、いずれも高透明度で大きなエアロゲルを作ることに成功していません。今回ご紹介する京大発ベンチャーのティエムファクトリは、京都大学との共同研究により現実的なコストで板状エアロゲルSUFAを生産できる技術を発明することに成功しました。そしてこの希少な素材を発明したのが同社代表の山地正洋さん。今回は山地さんの経歴について調べたいと思います。

山地さんの経歴について

山地さんの経歴を色々調べてみたのですが、大学以降の経歴しかありませんでした…。2004年に慶応義塾大学で工学博士号を取得して、物質材料研究機構や産業技術総合研究所などで国家プロジェクトのポストドクターとして研究に携われていました。そして、京都大学にて研究員をしていた際に、京都大大学院理学研究科の中西和樹准教授の研究に出会います。ここで透明エアロゲルのシーズを把握すると同時に、事業化を検討するようになります。山地さんは2012年11月にティエムファクトリを、数名のご友人と設立されます。
透明エアロゲルの事業化を始めたのは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が始めたスタートアップイノベーター制度に採択されたことが契機となります。このエアロゲル”SUFA”は既にとある企業で商品化が検討されています。それがYKK AP社です。非常に優秀な断熱材としてスマート建築資材の一つとして非常に注目されており、人類の火星移住の重要な要素の一つとなっているようで、世界中から注目を集めています。

まとめ

今回は山地さんとティエムファクトリの紹介をしていました。最近の日本は技術後進国といわれて久しいですが、金融機関や企業がカネ余りを起こしている昨今、こういった新技術への投資がより一層活発になってきました。今後も山地さんやティエムファクトリのような革新的技術を持った会社が数多く生まれていくと同時に、日本が技術後進国と呼ばれなくなる時代も近いのではないでしょうか。

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